口腔外科 ORAL SURGERY

口腔外科の役割

口腔外科では、抜歯などの歯にまつわる治療もしますが、口の周辺のケガや口腔内のできもの、顎関節症なども扱います。例えばスポーツでケガをしたとき、交通事故にあった時にも対応しますし、口の中のできものが気になる場合には検査して良性か悪性かを確認できます。他にも親知らずの抜歯や神経性疾患も扱いますので、口の周辺でトラブルがあれば何でもお気軽にご相談ください。

当院の口腔外科治療

口腔外科

親知らずの抜歯の症例1

Before

After

通院時の年齢 22歳
性別 女性
通院回数 3回
通院目的 親知らずが腫れてしまった。
処置内容 親知らずの抜歯処置
費用 保険適用
(3割負担で5,000円弱)
デメリット 下顎の親知らずは下顎神経に近いため、CT撮影を行うことがあります。
その際には別途CT撮影費用がかかります。

親知らずの抜歯

親知らずはまっすぐ生えていれば特に問題になりませんから、全てが抜歯しなければならないわけではありません。しかし、斜めや横に生えている場合は、他の歯を圧迫して痛みを起こしたり、歯並びを乱す原因になったりもするので、一度当院にお越しいただき、抜歯を検討することをおすすめします。親知らずは急に激しい痛みを起こすこともあるので、できれば症状が無い時に状態を確認しておくことが重要です。親知らずの抜歯は当院でも対応しますが、難症例であれば無理をせず、専門性が高い病院を紹介いたします。

抜いた親知らずの活用

親知らずを抜く場合、歯を失った部分やトラブルがある部分に移植することもできます。歯を失った場合はブリッジや義歯、インプラントなどで補うことが一般的です。歯科医療の技術は日々向上しているので、これらの人工歯も非常に良いものになってはいますが、やはり天然の歯に勝るものはありません。歯の移植は難しい治療ではありますが、当院では何度も移植を扱っていますので、ぜひご相談ください。

自家歯牙移植

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりは眠っている間に行っている例が多く、自覚できないケースもあります。しかし日本人の7割程度は歯ぎしりを経験しているという数値もあるので、他人事と考えるのは危険です。歯ぎしりが常態化していると歯がすり減っていきますし、ヒビや割れの原因にもなります。画像の患者様は、奥歯がなく前歯の方で噛む癖をお持ちでした。その結果歯にヒビが入り、それが歯の内部にまで到達し、最終的には抜歯が必要となりました。これも歯ぎしりが影響していたのです。

こんな症状に心当たりありませんか?

  • 頭痛や肩こりを感じやすい
  • 朝起きた時あごがだるい
  • 冷たいものを口に含んだ時しみる
  • 詰め物、被せ物が破損しやすい
  • あごからカクカクと音がして、痛みがある
  • 歯にひび割れがある
  • 日中でも歯を噛みしめることが多い
  • いつの間にか頬の内側を噛んでいる

歯ぎしり・食いしばりの種類

  • グラインディング(歯ぎしり)

    歯を強く噛んだままスライドさせることで、歯をすり合わせられてギリギリと音が出るタイプです。周囲の人にも気づいてもらえることが多いので、発見しやすい特徴があります。放置すると歯の対合面がどんどん減っていき、歯に対するダメージが非常に強いので、気が付いたら早めに治療することをおすすめします。

  • クレンチング(食いしばり)

    上下の歯を強く噛みしめるタイプです。力仕事をするときやスポーツをするときに食いしばる動作をすることがありますが、眠っている間にもこの動作をしている例があります。音が出ないので気づかれにくいですが、力が入るのでよく見ると筋肉が膨らんでいることが確認できます。心当たりがある人は一度ご来院ください。

  • タッピング

    寒くてふるえるときにするように、上下の歯をカチカチ噛み合わせ続けるタイプです。症例としては少なく、歯ぎしりほどの音も出ないので気づかれにくい特徴を持っています。

顎関節症

口を開けるときカクカクと音がしたり、痛みに襲われたりする場合、顎関節症を発症している可能性があります。顎関節症は歯の噛み合わせが悪い場合や、歯並びに乱れがある場合などに起こりやすい疾患です。詰め物や被せ物を装着した際に調整が不十分だった時などに発症する時もありますし、親知らずが生え始めるときに症状が出ることもあります。噛み合わせを改善すれば顎関節症の症状を良くできることもありますが、難症例であれば専門性が高い病院を紹介するケースもあります。

スプリント治療

スプリント治療はマウスピース状の装置をつけて就寝する、顎関節症の治療方法の一つです。スプリントは患者様ごとに合わせて作るプラスチック製の装置で、上下のどちらか片顎に装着します。顎関節症の治療方法として有効で、顎関節と咀嚼筋のバランスを取ることに向いています。顎関節症にかかっている人は歯ぎしりや食いしばりが原因となっていることが多いので、スプリントによって歯ぎしり、食いしばりを軽減することで、症状を緩和していくことができます。

口腔内粘膜疾患

口腔がん
口腔がん
紅板症
紅板症

口腔内粘膜疾患とは、くちびるや舌、その他口腔内の粘膜部分にできる水疱や腫瘤(しゅりゅう)、潰瘍(かいよう)などを指しています。お口の中は食べ物による温度変化を受けますし、歯によって刺激を受けることなどで疾患の状態が変化しやすいことが知られています。また、お口の中には数多くの細菌が存在し、感染によって状態が変化することもあって診断が難しい分野です。当院は豊富な経験と確かな知識をもとに、それぞれの疾患を注意深く診断しています。

お口のトラブル

  • 口内炎

    口内炎は口腔内に発生する炎症の総称で、舌やくちびる、頬の裏などにできます。原因には外的刺激、ウイルス、免疫低下などがあります。

  • 口腔扁平苔癬

    歯肉や舌、口蓋(口腔内の上部)にできやすく、金属アレルギーと間違えられることもあります。難治性の疾患です。

  • 口腔カンジダ症

    カンジダと呼ばれる口腔内の常在菌によって起こる感染症です。

  • ドライマウス(口腔乾燥症)

    唾液が出にくくなって口腔内が乾燥する疾患です。唾液の量が少ないことで食べ物が飲み込みにくくなります。また、細菌が増えやすい環境になるため口臭が強くなることもあります。50歳以上の人に比較的多く見られます。

  • 白板症と紅板症

    白板症は白く膨らんで見える病変で、痛みはありません。しかしがんの前段階であることもあるので注意が必要です。紅板症は歯肉や口蓋、舌に見られる赤い病変で、刺激すると痛みがあります。やはりがん化することがあるので、適切な検査・診断が必要です。

  • 口腔がん

    お口の中にできる悪性腫瘍です。日本では少なくない疾患として知られていますが、早期に発見して治療すれば、5年生存率が90%程度と治療効果が高い特徴を持っています。自覚症状が無いものもありますが、発見が遅れると危険度が上がりますから、お口の中にできものがあれば早めに診断を受けましょう。

大学病院のご紹介

当院では、口腔内写真や検査時に歯科医師が患者様のお口の中をくまなく確認いたします。検査の際に、口腔がんの恐れが確認できた患者様については大学病院のご紹介をしています。また、口腔内疾患の難症例の患者様についても大学病院をご紹介しています。

その他の歯のお悩み

  • 普通より歯が多い(過剰歯)

    乳歯であれば20本を超えている場合、永久歯なら親知らずを除いて28本より多い場合に過剰歯と呼びます。2~3%程度の人に見られるのでそれほど珍しいものではありません。

  • 普通より小さい歯がある(矮小歯)

    一般的な歯よりサイズが小さいものを矮小歯と呼びます。歯の先端側が委縮しており、円錐型のものやつぼみ型のものが存在します。

  • 歯に白い斑点がある(ホワイトスポット)

    歯に白い斑点が見られる状態です。虫歯の初期段階である場合もありますが、エナメル質形成不全という状態も考えられます。以前はエナメル質形成不全は治療困難と言われていましたが、近年は治療できる方法も増えています。

  • グレー、縞模様の歯がある(テトラサイクリン歯)

    歯が形成される12歳くらいまでに、テトラサイクリンと呼ばれる抗生物質を多く取った場合、歯にグレーや黄色の縞模様が見られる症例です。テトラサイクリン系の抗生物質は1960~1970年代に多く使われたので、この時期に成長期だった人に多く見られます。改善の方法はいくつかありますので、お気軽にご相談ください。

当院では、お口や歯のどんなお悩みにも真摯に向き合いお答えします。
上記以外の歯やお口のお悩みがある場合にもご遠慮なくお気軽にご相談ください。

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